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太宰のゆるゆる生活日記

雀の盆バー(前編)

 

 

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 こちらは、私が高校3年生の夏に保護した雀の雛です。名は「盆バー」と言います。

 

 お盆に、父方の実家の墓参りに行ったとき、盆バーに出会いました。あ、ネーミングセンスに関するバッシングはおやめください。おったり出会ったから、盆バーなんです。しっかり心はこもってます。

 

 盆バーと私が過ごした時間は、たったの24時間程度でした。

 

◇◇◇

 

 あの日、暑さに滅法弱い私は、自分なりの南無南無を先祖に決め込むなり涼しい場所を求めて墓地をさまよっていました。なかなかしっくりくる場所が見つからず、今にもへたり込みそうです。夏の暑さが路面を熱し陽炎がゆらりと揺れる中、私は、なにやら小さくバタバタとうごめく物体を肉眼でとらえました。

 

 おそるおそる駆け寄ってみると、なんと可愛らしい雀ではないですか。こんな間近で雀を見ること自体初めてだった私は、生雀にめちゃくちゃ興奮し、はじめはのんきに「飛ばないの?歩くのが好きなの?」等と話しかけていました。

 

 今まで出会った雀たちは駆け寄るとすぐに逃げていったのに、この雀はバタバタもがくだけで一向に飛ぶ気配がありません。空気の読めない私でも、さすがにこの辺りから事態の異様さに気が付きました。――この雀は、怪我をしている。

 

 昔、雀取りをしていた同級生の博子ちゃんが目の前でお母様に「それは犯罪だよ」と怒られていたのが衝撃的過ぎて鮮明に覚えていた私は、この目の前の雀を保護していいのかわからず、とりあえずスマホで「雀 保護」と打って他の事例を求めはじめました。

 

 「チュンチュン!!!」

 

 一体、どれほどの時間が経っていたのでしょう。突然、激しめのチュンチュンが聞こえました。ビビりの私はその時点でかなり身体をびくつかせましたが、その直後足元にいたはずの雀が目の前からいなくなっていたことに、さらに驚きました。

 

 「チュンチュン!!!!!!!!!」

 

 悲鳴にも近いような鳴き声のする方へと向かいます。人の家の納屋です。これは入ったら怒られるなあと一瞬ためらわれましたが、尋常ではない「チュンチュン」が聞こえるので、意を決して中へ。

 

 そこにいたのは雀と、そして猫でした。猫は非常に危険です。母方の実家にいたママという猫は、ネズミだけでなく雀もよく狩ってきました。猫は雀を食らいます。

 

「目の前で尊き命が狩り取られる瞬間を目撃したLJKサマー」にはしたくなかったので、ビビりながらに猫と対峙してみました。いや、獲物を獲ろうとする猫って怖いんですね。もともと犬派だったんですけど、トラウマになるくらいには怖かったです猫。

 

 どうやって戦ったかは思い出せなかったんですけど、いつの間にか私は親戚一同に囲まれて、この雀をどうするつもりかを尋問されていました。とりあえず、まず真っ先に私の耳元に届いた母親の「雀は雑菌だらけだからはやく返してきなさい」という心無い言葉にはむちゃくちゃキレました。お前の血は何色だよ。

 

 その後、両親から雀保護の許可を得ることに成功したものの、2日後には 私がオープンキャンパスのために東京へ向かわなければいかなかったことから24時間以内という制限付きで、保護することとなったのでした。

 

 当時は相当焦っていたので、これが犯罪なのかどうかは結局調べず終いでしたがね。(後々ヤフーの知恵袋等で調べてみると法律違反ではないことがわかったので、今こうしてブログにしたためています。)

 

◇◇◇

 

後編へ続く。